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キリスト教のグループの呼び方について、日本人の多くが使うあの言葉はNG?

旅をもっと深く愉しむために

私たちが日常の中で「キリスト教」と聞いたとき、それが実はたくさんのグループに分かれているということを知らない人も多いかもしれません。日本では仏教や神道といった宗教が多いため、「キリスト教=ひとつのまとまったもの」と思ってしまいがちです。でも、実はキリスト教にはいくつかの大きな流れがあり、それぞれに特徴があります。

この記事では、キリスト教のグループを正しく呼ぶ方法についてやさしく説明していきます。そして、旅先で教会に立ち寄ることがどんな意味をもつのかについても、最後にお話しします。

キリスト教にはどんなグループがあるの?

ステンドグラス

三大教会とは?

キリスト教は大きく分けると、次の3つのグループにわかれています。

  • カトリック
  • プロテスタント
  • 正教会(せいきょうかい)

この3つをまとめて「三大教会(さんだいきょうかい)」と呼ぶことがあります。それぞれのグループには長い歴史があり、信じる教えや儀式のやり方に違いがあります。

たとえば、カトリックはヴァチカン市国のローマ教皇(ローマきょうこう)をとても大切にしています。正教会は東ヨーロッパやロシアなどで多く信じられていて、伝統的な儀式が特徴です。そしてプロテスタントは、ルターという人物の改革によってできたグループで、もっともたくさんの種類があります。

プロテスタントは「教派」と呼ぶ

足利教会礼拝堂

この三大教会のうち、プロテスタントはとくに多くの小さなグループに分かれています。

たとえば、

  • バプテスト
  • メソジスト
  • 長老派(ちょうろうは)
  • ルーテル教会
  • ペンテコステ派

などがあります。これらのグループは**「教派(きょうは)」**と呼ばれています。

「教派」とは、信じる内容や礼拝のやり方などに違いがあるグループのことです。同じプロテスタントでも、ある教派では静かに祈ることを重視していたり、別の教派では歌やダンスで神様をたたえることを大切にしていたりします。

カトリックは「会派」と呼ぶ

天使のマリア大聖堂内部

一方で、カトリックはどうでしょうか?

カトリックの中にもさまざまなグループがあります。たとえば、

  • イエズス会(イエズスかい)
  • シトー会(シトーかい)
  • フランシスコ会(フランシスコかい)

などが有名です。これらは**「修道会(しゅうどうかい)」**とも呼ばれます。つまり、カトリックの中のグループは「会派(かいは)」と呼ぶのが正しいのです。

カトリックでは、神様に仕えるために一生をささげる「修道士(しゅうどうし)」や「修道女(しゅうどうじょ)」がいます。彼らはそれぞれの会派に属して、教育や福祉、医療などいろいろな活動をしています。

正教会にも分かれ方はあるけれど…

正教会もいくつかの「地方教会(ちほうきょうかい)」に分かれています。たとえば、ロシア正教会やギリシャ正教会などがあります。これらは大きな違いがあるというよりも、地域によって組織が違うという感じです。

日本では正教会の数が少ないため、あまり話題にのぼらないこともありますが、正教会もキリスト教の大切な一部です。

「宗派」という言葉は避けたほうがいい理由

日本では、仏教などのグループを「宗派(しゅうは)」と呼ぶことが多いですよね。たとえば、浄土宗(じょうどしゅう)や曹洞宗(そうとうしゅう)などです。

この習慣のせいか、キリスト教についても「宗派」と言ってしまう人が多くいます。でも、キリスト教の場合、「宗派」という言葉を使うのはあまり適切ではありません。

その理由は、

  • 「宗派」という言葉は、仏教の分かれ方を前提にしている
  • キリスト教には「宗」というレベルの区切りがなく、すでに「教会」というまとまりがある
  • キリスト教のグループは「教派」や「会派」と明確に区別されている

からです。

とくにプロテスタントのグループを「宗派」と呼ぶと、教会の関係者にとっては違和感があるだけでなく、誤解を招く表現になることもあります。

教会のグループをどう呼べばいいの?

ここまでの内容をまとめると、次のようになります。

グループ名正しい呼び方
プロテスタント教派(きょうは)
カトリック会派(かいは)
正教会地方教会など

ただし、どのグループか分からないときや、ざっくりまとめて言いたいときは、プロテスタントの数がとても多いため、**「教派」**という言い方を使っても大きな問題にはなりません。

しかし、「宗派」という言い方はできるだけ避けたほうが、相手に対して敬意を持った呼び方になります。

旅行先で教会に行くことの魅力

大礼拝堂の後ろにあるパイプオルガン

さて、ここからはこのブログの本質である、旅行と教会のお話をしましょう。

旅行をしていると、きれいな建物や不思議な場所に出会うことがありますよね。その中でも、教会に立ち寄ることは、旅をより豊かにしてくれます。

教会はただの建物ではありません。そこには地元の人たちが大切にしている価値観や信仰、歴史が詰まっています。静かな時間の流れ、心を落ち着ける空間、そして地域の人とのふれあい――それらはガイドブックには載っていない、その土地ならではの魅力です。

特にヨーロッパでは、カトリックや正教会の美しい教会がたくさんあります。アメリカでは、プロテスタントの親しみやすい教会も多くあります。入場が自由な場所も多いので、ちょっと中をのぞいてみるのもおすすめです。

もちろん、観光として訪れるときは、教会のルールやマナーを守ることも大切です。静かに行動することや、写真撮影の可否を確認することなど、ちょっとした心配りが必要です。

「教派」や「会派」は英語でどう表現する?

ちなみに、今回紹介した「教派」や「会派」といった言葉ですが、英語ではどちらも denomination(デノミネーション) という言葉が使われます。この単語は、プロテスタントの細かいグループにも、カトリックの中の修道会のような組織にも使われることがあります。

たとえば、「プロテスタントの教派のひとつです」と英語で説明したいときは、

This is one of the Protestant denominations.

というふうに言えますし、カトリックの修道会についても

The Jesuits are a Catholic denomination known for education and missions.

のように表現されることもあります。

ただし、カトリックの内部の「会派」にあたるようなグループは、英語では「order(修道会)」「society(会)」という言葉が使われることもあります。たとえば「フランシスコ会」は Franciscan Order、「イエズス会」は Society of Jesus です。

つまり、英語では「教派」「会派」をあまり厳密に区別せず、「denomination」という言葉ひとつで広く表現されることが多いのです。日本語のように「これは教派」「これは会派」とはっきり分ける言語ではないため、教会にまつわる話を英語で紹介するときは、相手の理解しやすさに合わせて言葉を選ぶことがポイントになります。

言葉の使い方で理解が深まる

キリスト教のグループについて、日本語ではつい「宗派」と言ってしまいがちです。でも、この記事で紹介したように、キリスト教には**教派(プロテスタント)や会派(カトリック)**という言葉があることを知っておくと、より正確に、そして丁寧に話すことができます。

宗教についての理解が深まると、ニュースや本、映画なども違った視点で愉しめるようになります。そして、旅先で出会う教会も、ただの観光地ではなく、人々の心にふれる場所として感じられるはずです。

言葉を知ることは、相手を知ることにつながります。ぜひ、これからはキリスト教のグループを正しく呼び分けて、世界をより深く感じてみてくださいね。

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